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新任のご挨拶

 令和5年を迎える今春より院長職を拝命致しました石河(いしこ)です。

 歴史的由来のある山鹿の地で設立から三四半世紀を越える伝統ある病院の院長に就任することとなり、身の引き締まる思いです。これまで以上に診療や病院の運営を通じて地域貢献に携わらせていただきたいと考えております。

 近年の社会情勢は大きく動いており、地政学、気候、環境等の変化を多くの皆様が実感されていることと存じます。特に3年を越えるCOVID-19の流行はまさに時代を変え、日本の医療に多大な影響をもたらしました。平常時よりも県内各地域での医療体制の現状や格差が一層浮き彫りにされ、この期間を通じて緊急時の医療体制が度々問われることになりました。当院も様々な課題と向き合い、医療資源が潤沢とはいえない鹿本医療圏で何とかこの危機を乗り越えてきたわけですが、そこには医療機関、行政、住民の皆様を含めた地域全体の協力が不可欠であったと感じております。あらためてこの場を借りて関係各位に感謝申し上げる次第です。

 現時点では少しずつ前進する機運が高まっており、規制緩和や人流の回復など、久々に明るい陽光が戻ってきたように思えます。5類への感染症法上の位置付け見直しがどのような影響をもたらすかはまだ不透明ですが、疾病の本質は変わりませんので地域中核病院として手綱を緩めることなく、引き続き医療体制を維持して行く所存です。

 そのためにもこれまで通り普段から診療機能や設備を整え、地域の医療機関との連携を培い、地域社会貢献に備えた病院造りを続けていかなければなりません。その礎となるのは全ての病院職員であり、人的資源の確保は喫緊の課題です。COVID-19は医療の職場環境にも変化もたらし、減少傾向にある地方の人材確保はますます厳しくなっています。この解決に向けて現状を分析し、当院としての魅力を高め、職員が充実して働ける体制造りにさらに力を入れていく必要があると思っています。

 高齢化や人口減少等を背景にわが国は大きな変革の時期にあり、特に地域社会ほどこの影響が顕著となる傾向があります。この潮流を乗り越え、次世代につながる地域医療機関として存続するべく、引き続き皆様のご指導・ご鞭撻を賜りたいと存じます。

 今後とも何卒よろしくお願い申し上げます

2023年4月
山鹿市民医療センター院長
石河 隆敏

院長挨拶

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