院長 石河 隆敏

当センターは山鹿市の自治体病院であり、鹿本医療圏で唯一の公的病院として重要な役割を担っております。地域医療支援病院、災害拠点病院、熊本県がん診療連携拠点病院、救急病院、第二種感染症指定医療機関など、多くの指定を受けるとともに、病院機能評価の認定を取得し、地域の皆さまに安心していただける医療体制の整備に努めてまいりました。

近年は厚生労働省が掲げる地域医療構想において、地域中核病院の位置づけがますます重視されるとともに、その機能分化や地域連携といった変革も求められる時代です。「生涯を通じた健康づくり」「持続可能な医療の提供」「健康危機への対応」といった骨子に対応するために当センターとしても様々な取り組みを重ねております。

また、山鹿市が掲げる「健幸都市」宣言は、当センターの方向性を示す大きな指標です。市民の皆さまが健康で幸せに暮らすための地域基盤として、健診や疾病予防、社会復帰などにも中核病院としての機能を発揮していく使命があると考えています。 日本全体で高齢化や人口減少が進むなか、医療現場でも人材不足や経費の高騰、地域医師の高齢化など、多くの課題が顕在化しています。さらに世界情勢や社会の変化は目まぐるしく、医療機関にもその影響少なくありません。当センターでも昨年より体制の見直しや業務改善を進めており、特にDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みを喫緊の課題として推進しています。病院でのAIやIoTなどの技術活用は、医療の質向上と組織変革に大きな可能性をもたらすものであり、県内でも急速に実用化が進んでいます。当センターとしても遅れをとることなく、新しい技術を導入して経営管理面を含めた基盤強化に努めてまいります。 日本の現状では医療機能の集約も見据えるべき課題であり、地域医療機関の連携や役割分担、近隣医療圏とのネットワーク構築等の柔軟な発想で取り組むべき事案が増えています。こうした変化の時代にあっても、当センターの基本理念である「地域住民の生命と健康への貢献」は揺らぐことはありません。これからもその理念を大切にしながら、次世代につながる地域医療機関として、さらなる向上を目指してまいります。地域の皆さまのご理解とご支援に深く感謝申し上げるとともに、今後とも変わらぬお力添えとご指導を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

令和8年4月1日
山鹿市民医療センター
院長 石河 隆敏