がんの外科手術
外科における手術数は、2025年には270例と増加傾向にあります。悪性腫瘍手術数は、2016年の熊本大学消化器外科医局からの新しい外科チームの派遣後に倍増しています。大腸癌、肝癌、膵癌の切除例が増加しています。特に肝癌の切除例や局所焼灼療法は年々増加しています。
消化器癌による死亡数は全癌死亡の半数を超えています。キャンサーボードや臨床病理カンファレンスを行いながら、患者毎に最適な治療を選択しています。2018年4月に放射線科専門医の幸医師を迎え、画像診断を強化しました。さらに2019年1月からは熊本大学細胞病理学分野教授の菰原義弘先生お招きして、病理診断を強化するとともにカンファレンスにも参加していただいています。
外科手術件数
外科における手術数は、腹腔鏡手術を中心に増加傾向にありましたが、2020年以降には新型コロナ感染症による手術休止期間等により、若干の影響がありました。ただし2023年度をボトムとして昨年からは、増加傾向にあり。2025年度は、過去最高の手術数が見込まれています。
2024年度には肝癌・肝転移に対する肝切除や局所焼灼療法に加えて、腹腔鏡下の大腸癌や胃癌の手術、胆嚢摘除術、ヘルニア根治術、虫垂切除術などを主に行っています。
2024年度のおもな手術術式
悪性疾患
悪性腫瘍手術数は、2016年の新しい外科チームの派遣後に倍増し、年間90例前後で推移しています。特に大腸癌、大腸癌肝転移、肝癌、胆嚢癌などの切除例が増加しています。
消化器癌による死亡数は全癌死亡の半数を超えています。消化器カンファレンス、キャンサーボード、臨床病理カンファレンスを定期的に行いながら、患者毎に最適な治療を選択しています。熊本大学病院の放射線科と遠隔読影協定を結び、専門医による画像診断を行い、熊本大学細胞病理学分野教授の菰原義弘先生に病理診断と臨床病理カンファレンスをお願いしています。
胃癌や大腸癌などの消化管癌では、その進行度や全身状態に応じて内視鏡治療、腹腔鏡手術、開腹手術を行っています。大腸癌手術件数、時に腹腔鏡手術の件数が増加しています。進行例では化学療法、放射線療法、緩和医療を適宜選択することで、すべてのステージの患者様への対応が可能です。特に大腸癌肝転移例では導入化学療法後に外科切除が可能になる場合があり、腫瘍内科医と相談しながらその機会を逃さないように厳密な経過観察を行なっています。大腸癌肝転移症例の治療数は年々増加しており、圏域外からの紹介も増えています。同時性肝転移症例では、開腹あるいは腹腔鏡による大腸癌原発巣と肝転移巣の同時切除を積極的に行っています。
鹿本地区は肝癌による死亡率は低率です。しかし、B型肝炎やC型肝炎のない、生活習慣病に起因したいわゆるメタボ肝癌が増加しています。2019年の肝癌の過半数がメタボ肝癌であり、さらにその半数が糖尿病 (DM)を有していました。当センター糖尿病内科や消化器内科の医師と協力して、メタボ肝癌の早期発見・治療に努めています。
肝癌の治療法には、腹腔鏡下を含む肝切除術、ラジオ波・マイクロ波局所焼灼療法、肝動脈化学塞栓療法、薬物療法などがあります。癌の進行度と肝予備能の両面を考慮して治療法を選択しており、そのすべてを当センターで施行可能です。低悪性度の肝腫瘍に対しては腹腔鏡下手術を取り入れ、患者様の負担軽減と早期退院を目指しています。 2016年の肝がん専門医の着任後、2025年3月までに、肝がんの肝切除183例(内、腹腔鏡下肝切除40例)、局所焼灼療法180例、肝動脈化学塞栓療法340例を行なっています。2015年度までは、鹿本医療圏では肝癌治療はほとんど行われておらず、地域の皆さまに貢献できていると考えています。2020年10月からは従来の分子標的治療に加えて、免疫チェックポイント阻害剤と分子標的薬の併用による治療を導入し、現在は免疫チェックポイント阻害剤2剤による最新の治療も行っています。これらの薬物治療により切除可能となり、治癒が期待できる症例を経験しています。
胆道癌・膵癌に対しては、厳密な術前検査や審査腹腔鏡を行い、安全かつ根治的な切除を心がけています。切除不能症例には化学療法や放射線療法を中心とした集学的治療に取り組んでいます。当センター消化器内科は膵胆道系の内視鏡診断や内視鏡治療を積極的に行っています。 またCT検査、血管造影検査には最新式の機器を導入しており精度も向上しております。
肝胆膵領域の治療の詳細は以下の項目を参照ください。2022年4月に内容を更新しています。
当センターでは日本外科学会、日本消化器外科学会、日本消化器病学会、日本肝臓学会、日本胆道学会の専門医・指導医の資格を有する常勤医による質の高い、最新の医療の提供が可能です。従来の日本外科学会認定施設に加えて、2016年から日本消化器病学会と日本肝臓学会の認定施設に指定されました。2017年には日本消化器外科学会と日本胆道外科学会の認定施設となり、高難度腹腔鏡肝切除の認可施設となりました。さらに2019年には日本がん治療認定医機構・研修施設と日本消化管学会胃腸科正規指導施設に認定されました。これらすべての認定を受けた施設は県内で3施設のみです。
化学療法は、がん薬物療法専門医である宮本英明医師とがん化学療法認定看護師、認定薬剤師を中心に行なっています。消化器癌化学療法の施行総数は以前の200例から800例超に増加しています。
このように、消化器疾患全般の症例に対してガイドラインやエビデンスに基づいた医療を提供しています。日々の診療では患者様にとって良好なQOLが保てるように心がけ、さらには常に患者様やご家族の気持ちに寄り添う医療を心がけていきます。消化器内科の医師とも毎週カンファレンスを行い、協力して診療を行っていますので、それらのサイトも是非ご覧ください。 当科は教育や学術活動にも力をいれています。熊本大学、熊本国立医療センターの初期研修医や地域医療クリニカル・クラークシップに基づいた医学部学生の受け入れを例年行っており、本年度も引き続き研修医と学生の教育に尽力し、バランスの良い医師の育成を目指します。 山鹿市民医療センターでは山鹿市の共催を得て、定期的に市民公開講座を開催しています。熊本県がん診療連携拠点病院の活動の一環です。平成29年1月に第一回『増えている大腸がんー大腸がんを学びましょう』を、同年10月に第二回『まだまだ多い胃がんー胃がんを一緒に学びましょう!』を、平成30年11月に第三回『よく知ろう!乳がんのこと~診断から治療まで~を』、令和元年12月に『がんを考える~癌の予防、最新治療から緩和ケアまで~』を行いました。いずれも多数の市民の皆様の出席がありました。令和2年度からは新型コロナの流行により、市民公開講座は中止となりました。その後コロナの感染症指定分類の見直しを機に、令和5年度9月に再開し、第五回『山鹿でできる 肝がんの予防と治療』、第7回『山鹿でできる胆道がん、膵がんの診断と治療』、第8回『泌尿器がんを知ろう!』を開催しました。今後も 積極的な参加をお待ちしています。 さらに外科関連の講演会を定期的に開催し、地域の活性化に取り組んでいます。 2024年に 国内学会・研究会では、筆頭演者として13演題を発表しました。内訳は、日本外科学会・日本消化器外科学会・日本肝胆膵外科学会・日本肝癌研究会・日本内視鏡外科学会・APASLが各々1題、日本ヘルニア学会学術集会3題、Microwave Surgery研究会 2題、日本癌病態治療研究会2題、等でした。内特別演題発表が7題でした。司会、座長、基調講演やInvited speakerも行いました。論文としては、2016年以降に英文論文127編 (内、Firstまたは2nd author 67編)を外科から報告しました。内容については、論文業績をご参照ください。
消化管外科
消化管とは、一般に口、のど(咽頭)から、食道、胃、小腸、大腸(結腸・直腸)、肛門と続く管状の器官臓器をいいます。消化管がんとは、消化管に発生する癌を指し、外科での治療対象の消化管は食道から肛門までとなります。
当センター外科では、特に集学的治療体制を要する食道癌を除き、胃癌、大腸癌(結腸癌、直腸癌)などの消化管がんの治療に対応しております。小腸癌や各消化管に発生する消化管間質腫瘍(GIST)など、まれな消化管悪性腫瘍の治療にも対応可能です。人口動態統計がん死亡データによると2019年のがん死亡数は、胃癌は男性が2位、女性で4位、全体では3位です。大腸癌は男性が3位、女性で1位、全体では2位となっています(全体の1位は肺癌です)。消化器外科で多い疾患である胃癌や大腸癌の手術を担当するのが、消化管外科となります。
検診で異常を指摘された方、腹痛や吐き気などの症状がある方は受診していただき精査を行ってから診断にいたります。当センターでは、診断や術前の精査は消化器内科医を中心に行っています。精査を行った消化器内科医と術前画像を評価する放射線科医、そして手術を行う我々外科医を交えたカンファレンスを毎週開催し、より専門的な検討を行っています。また、心臓や肺などの全身の検索を行い、体力や基礎疾患(持病)について確認します。必要があれば、循環器科、呼吸器科、代謝内科などの内科医と連携して、術前から周術期の管理を行います。喫煙者に対しては、術後の創治癒遷延や肺炎発症などを予防する観点から術前1ヶ月ほどの禁煙を指導しています。
外科の担当は、胃癌と大腸癌の手術が主となります。病期(癌の進行の程度)や病変の部位などから手術の適応や術式の選択を行います。基本的には、発行されている治療ガイドラインに沿って術式の選択を行っていますが、患者さんの術後のQOL(Quality of Life:生活の質)についても十分に検討を行ってから最終決定しています。低侵襲手術である腹腔鏡下手術にも積極的に取り組んでいます。手術術式が決定した後に、患者さん・御家族に治療方針と治療内容の説明を行い、その後に手術日を決定しています。入院までの注意点や入院後の案内を行い、入院に備えていただきます。
消化管外科での取り組み
I.大腸癌同時性肝転移症例に対する腹腔鏡下同時切除
大腸癌の診断がついた時点で遠隔臓器転移を有するいわゆるStageIV大腸癌症例に対するConversion therapyに積極的に取り組んでいます。当センター外科の強みである肝臓外科とコラボレーションして、腹腔鏡下大腸癌・肝転移同時切除を行っています。
- 症例提示
-
56歳女性。横行結腸癌同時性肝転移(肝S8)+傍大動脈リンパ節転移を認め当センターへ紹介となりました。B-mab+XELOX 3コース施行で著効を示し、PETでもnear
CR(図1)となりました。腹腔鏡下肝部分切除術+右半結腸切除術を施行しました(図2−4)。手術時間は8時間25分、出血量は50g。術後14日目で退院となりました。原発巣、肝転移巣ともに病理学的CRでした。
術後の創部を供覧します(図5)。極めて高い整容性です。
II.LECS
LECSとは、Laparoscopic and Endoscopic Cooperative Surgeryの略であり、腹腔鏡手術(外科)と消化器内視鏡手術(内科)の合同手術の総称です。今までに様々な手技によるLECSが報告されています(図1)。当センターにおいても、適応病変に対しては外科と消化器内科が協働して行っています。一般に、リンパ節郭清が不要な病変に対する局所切除に適しており、胃の粘膜下腫瘍(SMT)の切除がいい適応となります。
- 症例提示
- 79歳女性。以前より上部消化管内視鏡検査で胃体中部前壁に1cm程度の胃粘膜下腫瘍(SMT)を指摘され経過観察されていました。増大傾向あり(図2)当センター消化器内科に紹介となり、EUS-FNABで消化管間質腫瘍(GIST)の診断となり切除目的に外科紹介となりました。内腔突出型のため(図3)、胃の漿膜面からの腫瘍の正確な位置や大きさ等の確認が困難であり、消化器内視鏡で管腔内からのアプローチも併用する方針となり、LECSを施行しました(図4)。手術時間は3時間20分、出血量は20g、術後2日目より食事開始して術後9日目に退院となりました。
III.直腸癌に対する腹腔鏡下側方リンパ節郭清
大腸癌研究会プロジェクト研究における直腸癌2,916例の分析では、腫瘍下縁が腹膜反転部より肛門側にあり、かつ、固有筋層を超えて浸潤している癌の側方リンパ節転移率は20.1%(側方郭清例のみ)であったと報告されています。この適応のもと側方郭清を行うと、骨盤内再発リスクは50%減少し、5年生存率は8~9%改善すると予測されています。大腸癌診療ガイドラインでは、術前または術中診断で側方リンパ節陽性の場合は側方リンパ節郭清を行うことを強く推奨されています。当センターでは、適応となる症例に対する側方リンパ節郭清を行っています。
- 症例提示
- 67歳男性。肛門痛を主訴に近医受診し直腸診で直腸癌を疑われ当センターへ紹介となりました。直腸病変は、肛門縁から約1cmに半周性の2型病変を認めた(図1, 2)。他に、S状結腸にも全周性の病変を認めました(図3)。腹腔鏡下に腹会陰式直腸切断術と両側側方リンパ節郭清を施行しました(図4)。
IV.近赤外線蛍光診断法を用いた腸管血流評価
消化管手術において特に避けたい合併症として、吻合部の縫合不全があります。吻合部とは腸管を切除した後につなぎ合わせた部分のことを言い、縫合不全とはそのつなぎ目から便などの腸管内容が漏れることを言います。大腸手術における縫合不全についての報告は様々ありますが、特に、下部直腸における低位前方切除術(より肛門に近い場所での吻合)後の吻合部縫合不全の発生率は、約10%弱と報告されています。縫合不全の原因としては、吻合部の過度な緊張や吻合機器の使用法、患者さん側の併存疾患など複数の要因が挙げられますが、そのうちの一つに吻合部腸管の血流不足が挙げられます。
以前から、吻合部の血流の有無については、吻合予定部の腸管の色調などから判断していました。しかし、平成30年4月の診療報酬改正により、保険診療内で手術中に試薬を用いた蛍光測定等により消化管の血流確認を行うことができるようになりました。試薬としては、インドシアニングリーン(ICG)を用います。以前から、肝機能評価のために用いてきた試薬です。吻合を予定している部分の血管の処理を終えた後に、ICG溶液を静脈注射します。近赤外光下にICGの蛍光を観察可能なモニター装置で観察すると、約30秒~1分後に腸管が蛍光されて腸管血流が観察できます(図1)。この方法について報告している論文では、良好な血流が観察できた群では吻合部の縫合不全は発生しなかったと報告されています。当センターではこの腸管血流評価を2018年4月から導入しております。年間約30例の大腸癌手術を施行しておりますが導入後、2021年6月現在まで再手術を必要とした縫合不全は下部直腸癌1例です。NCD data(2011-2013年の3年間)では、右半結腸切除術と低位前方切除術の縫合不全の発生率は、それぞれ1.7%と9.4%とされており、良好な成績と考えています。
ICGを静注した上で、吻合を予定している部分の腸管血流(緑に光る部分)を近赤外光下に確認しました。血流のない部分は蛍光を確認できません。
図2 当センターでICG蛍光法を利用した10例
肝胆膵外科
肝胆膵外科での取り組み
I. 肝がん集学的治療
2016年4月に肝がん集学的治療グループを立ち上げて5年が経過しました。おもに肝細胞癌に対する腹腔鏡を含む肝切除術、ラジオ波・マイクロ波焼灼療法、肝動脈・門脈塞栓療法を外科で行っています。詳細に関しては、肝がん集学的治療の項目を参照してください。
II. 大腸癌肝転移
大腸癌肝転移では最近の化学療法や分子標的治療の進歩により、切除不能症例が高率に切除可能になることが知られています。当科での大腸癌肝転移手術数の年次別推移を示します。年々治療例が増えています。さらに肺転移合併例にも肺切除やラジオ波焼灼療法を積極的に行っています。
大腸癌肝転移手術数の年次別推移
異時性の大腸癌肝転移、肺転移症例に対して、化学療法後に肝切除と肺切除を行った症例を提示します。この症例は玉名地区からのご紹介であり、県北でのコラボレーションが進んでいます。大腸癌の原発巣、肝転移巣ともに進行度によっては腹腔鏡下の切除が可能です。
化学療法後に肝切除と肺切除を行った大腸癌肝転移症例
VINCAT™で肝両葉に5個の大腸癌肝転移を認めた、導入化学療法後に紹介となりました。
2ヵ所に分けて肝切除を行いました。根治的な切除が可能でした(手術時間 6時間、出血量 100ml)。
2ヶ月後に腹腔鏡下低位前方切除術を行いました。(出血量 100ml)
肝切除後1年半後に単発の肺転移を認めました。3ヶ月観察を行い、手術を行いました。
胸腔鏡補助下に肺部分切除術を行いました(出血量200ml)。
左が胸腔鏡所見、右が切除標本を示す。3回の手術の術中出血量はすべて100ml以下でした。
III. 胆道癌・膵癌
胆道癌・膵癌に対しては、厳密な術前検査や審査腹腔鏡を行い、安全かつ根治的な切除を心がけています。膵癌と肝門部胆管癌の切除例を示します。いずれも治癒切除で長期生存が期待されます。低悪性度症例には積極的に腹腔鏡手術を行っています。切除不能症例には化学療法や放射線療法を中心とした集学的治療に取り組んでいます。
膵体尾部切除と術後化学療法を行った膵癌症例
膵体部に主膵管の閉塞を伴う膵癌も認めました(矢印)。
リンパ節郭清を伴う膵体尾部切除と術後化学療法を行い、約2年間無再発生存中です。
A.MRIによる膵管造影、B.内視鏡エコーによる膵腫瘍像、C.切除標本
門脈塞栓術後に拡大右肝切除を行った肝門部胆管癌症例
A.入院時造影CTで右胆管優位の肝門部胆管癌を認めました(↓)。
B.C.左胆管のドレナージのみでは減黄できなかったため、3本のERBDを挿入しました(↓)。
右門脈閉塞術後に右門脈は完全に閉塞しており、残肝体積は34%から42%に増大しました。
右肝切除+尾状葉全切除+肝外胆管切除・リンパ節郭清+胆管空調吻合を行いました(手術時間8時間40分、出血量700g、無輸血)。組織学的な治癒切除が得られました。
治療経過と総ビリルビン値の推移を示します。内視鏡的ドレナージにより速やかに減黄しました。
術後は順調で9ヶ月間、無再発生存中です。
肝胆膵疾患の腹腔鏡手術
腹腔鏡下の肝切除術、膵切除術とともに拡大視効果と気腹圧によって出血量が減少することが多施設の大規模試験で確認されました。さらに術後合併症の減少や在院日数の短縮が可能です。
A.腹腔鏡肝切除の術中写真、B.腹腔鏡膵切除の術中写真、C.完全腹腔鏡下肝切除の術創
泌尿器科
腎臓がん、膀胱がん、前立腺がんなどの泌尿器悪性腫瘍について
当センターでは泌尿器がんに関する検査、手術や薬物療法を積極的に導入する体制を整えています。
健診で尿潜血陽性や前立腺腫瘍マーカー(PSA)
高値を指摘された方は受診してください。
また血尿がみられた場合は、膀胱がんなどの悪性腫瘍の可能性がありますので是非受診してください。
泌尿器がんの手術について
当センターでおこなう泌尿器がんに対する主な手術は以下の通りです。
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膀胱がんに対する経尿道的内視鏡切除術 (経尿道的膀胱腫瘍切除術 TUR-BT)
膀胱腫瘍が判明した場合、検査と治療を兼ねた内視鏡手術を行います。尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を切除します。
切除した組織は病理検査に提出します。検査の結果によっては膀胱全摘術や膀胱内薬物注入療法など追加の治療が必要となることがあります。 -
腎がんや腎盂・尿管がんに対する腹腔鏡手術、開腹手術
腎臓がんで他臓器への転移がない場合、がんのある腎臓をすべて摘出する腎摘除術とがんとその周辺を部分的に切除する腎部分切除術のいずれかを行います。がんの大きさや部位などに応じて手術法を決定します。
当センターでは可能であれば手術のきずが小さく術後の回復が早い腹腔鏡での手術を行っています。
また腎盂・尿管がんの場合も可能であれば腹腔鏡での手術を行います。
※前立腺がんに対する手術について
前立腺がんが前立腺内にとどまっている場合、前立腺を全摘出する手術が根治率の高い治療です。従来は開腹手術で行われていましたが、現在は出血が少なく、繊細な操作が可能で術後尿失禁などの合併症が少ないロボット支援下手術が圧倒的に増えています。ロボット手術を希望される方は関連施設へ紹介いたします。
泌尿器がんの薬物療法について
薬物療法となるような泌尿器がんに関しては当科で対応可能です。
- 前立腺がんに対するホルモン療法、抗癌剤
- 尿路上皮がん (膀胱がん、腎盂がん、尿管がん) に対する抗癌剤
- 腎臓がんや尿路上皮がんに対する免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬
前立腺癌に対するホルモン療法は外来で継続します。
ほかの薬物療法に関しては初回は入院、その後外来化学療法室で治療を継続していきます。