事業管理者あいさつ
桜花爛漫の候、日頃より格別のご厚情を賜り、心より感謝いたします。
4月に山鹿市病院事業管理者としての4年目を迎えました。石河院長、松本看護部長、入江新事務部長との協力体制のもと、「がん診療」、「高齢者医療」、「予防医療」を3本の柱として、職員一丸となって病院の活性化に取り組んでいます。
令和5年度に熊本県医療勤務環境改善支援センターの特別支援施設に選定され、「医師の働き方改革」を進めました。令和6年度には引き続き、「看護師やコメデイカルの働き方改革」を進め、その成果を3月に山鹿市で開催した、「日本医療マネジメント学会 熊本支部学術集会」で報告しました。関連して、医師の直接的なサポートが可能な特定行為看護師が計4名誕生し、麻酔、術後管理、創傷管理、薬剤投与等の領域で頑張ってくれています。
本年度4月以降、20診療科、医師50名を含む総職員数362名で診療を行っていきます。適正勤務と患者サービス向上を目的として、看護師5名、薬剤師2名を含む、15名の常勤正職員を増員しました。常勤医師は25名に増加し、その内訳は、循環器内科2名、消化器内科3名、内分泌・代謝内科1名、総合診療科1名、外科5名、整形外科5名、泌尿器科2名、眼科1名、緩和ケア内科1名、小児科1名、麻酔科1名、健診1名、呼吸器特殊外来1名です。念願が叶い、新たに常勤医師として、泌尿器科の中村 圭輔医師、今藤 淳之助医師を熊本労災病院から、眼科の古島 京佳医師を上天草総合病院から迎えました。さらに整形外科の山口 裕介医師、樽美 備一医師と消化器内科の竹熊 梨祐医師を交代人事で迎えました。
山鹿市民医療センターは鹿本医療圏唯一の公的急性期病院で、熊本県がん診療連携拠点病院、第二種感染症指定医療機関、災害拠点病院、救急告示病院、地域医療支援病院、臨床研修指定病院 (協力型)、等の機能を有しています。201床の病院規模と比較して、担う責任が多岐にわたるのが特徴といえます。そういう中で、5年間で新入院患者数は年間2,300名から2,800名に、救急車受け入れ台数は1,000台弱から1,500台に増加しています。
昨年の5月25日(土)に、山鹿市誕生20周年を記念して、地域の未来に向けての「健幸都市」と「病院」づくり、を開催しました。「健幸都市」とは健やかで幸せな都市(まち)という意味の造語になります。データサイエンス・AIを用いた公的病院の研究がご専門の宮崎産業経営大学の川島秀樹先生と熊本大学の改革を積極的に推進しておられる熊本大学長の小川久雄先生に特別講演を拝聴しました。10月5日には、第7回市民公開講座「山鹿でできる胆道がん・膵がんの診断と治療」を開催しました。増えつつある二つのがんの予防、診断に加えて内視鏡や外科手術による治療が当センターでの可能であること共有できました。いずれも200名の入場者があり、大盛況でした。さらに本年3月には、「日本医療マネジメント学会 熊本支部学術集会」を開催しました。学会のテーマは、「地域の未来に向けての病院づくり、Yes, we can ! 」としました。特別講演やパネルデイスカッションを含めて、61演題の発表があり、231名の出席者数でした。学会の内容や会長講演に関しては、当センターのホームページにアップしていますので、ご参照いただけると幸いです。加えて、今年度には第29回 熊本県国保地域医療学会(10月25日)と第8回の市民公開講座を開催予定です。このようなイベントを通じて、地域のみなさまとの交流を深め、当センターのactivityを発信していきたいと考えています。
選定医療費の誤徴収の問題では皆さまにご迷惑をお掛けしましたが、返済業務は順調に進んでいます。引き続き、「笑顔があふれる病院」を目指したいと考えています。患者さんの病気が治って笑顔、苦痛がとれて笑顔、職員が笑顔で挨拶、笑顔で仕事、などがキーワードです。今後とも、ご指導、ご支援の程をよろしくお願いいたします。
令和7年4月1日
山鹿市病院事業管理者
別府 透