当センターは県指定のがん診療拠点病院として圏域への質の高いがん医療の提供を心がけています。その一環として１０月５日に第７回となる市民公開講座「山鹿でできる胆道がん・膵がんの診断と治療」を開催致しました。当日は天候にも恵まれてやや暑い日差しの中、受付開始からすぐに会場内に着席される姿も目立ち、開演時には多くの方々にお集まりいただけました。

　まず当センター開設者である早田山鹿市長と後援いただいた幸村鹿本医師会長からご挨拶を賜り、当センターの松本看護部長の司会進行のもとに演者を紹介し、壇上での講演を開始しました。

　第１部では当院の総合的ながん診療への取り組みとして、健康診断の有用性やがん相談支援センターの役割、がんリハビリの意義等について当センターのがん総合的診療チームの髙木地域健診室長、福島社会福祉士、上野理学療法師長からそれぞれの立場で紹介がありました。

　第２部では今回の主題である「胆道がん・膵がん」について石河院長から病気の特徴や関連因子、注意点などの説明後に、第３部ではその診断と治療について各専門家の立場からのお話しがありました。本原消化器内科長からは内視鏡を使った様々な診断法や高度な内視鏡治療技術について、増田外科長からは治療法の選択やがんに対する高度技能を要する手術について、内科と外科が協力して実際に当院で行っている治療と成果が発表されました。また、がん薬物療法専門医であり当院腫瘍内科外来担当の宮本先生（熊本大学消化器内科）が抗がん剤治療の効果や副作用等について最新の治療薬を交えてわかりやすく解説されました。最後の第４部は緩和に関するテーマで、緩和治療の考え方や実例、それから県北で唯一となる当センターの緩和ケア病棟について江藤病棟師長からの説明が行われました。最後に別府病院事業管理者より講演全体の要点のまとめが、参加者へのメッセージとして提示されて今回の公開講座を閉会しました。

　講演終了後も講師の方々への相談・質問コーナーは切れ間がないほどに盛況であり、会場には２００名を超える方に参加いただきました。おそらく多くの市民の皆様に今回のテーマについての理解を深めていただけたのではないかと考えております。

　また、講演の前後で当センターと包括連携協定締結中の城北高等学校の看護科と看護専攻科の生徒さんによる健康チェックコーナーを設けましたが、こちらも大好評で、たくさんの方にご利用いただきました。協力いただいた城北高校様、明治安田生命様には厚く御礼申し上げます。

　最後になりましたが、本講座の開催につきまして様々な形でご支援いただいた山鹿市、山鹿保健所、鹿本医師会、山鹿市歯科医師会、山鹿市薬剤師会の皆様に心より感謝申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　      病院事業管理者　別府　透

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　院　　　　　　   長  石河　隆敏

　第７回市民公開講座＿ハンドアウト資料　

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（ステージ上） 来賓、講師一同

（開会） 早田山鹿市長 ご挨拶

（開会） 幸村鹿本医師会会長 ご挨拶

（講演） がん総合的診療チームの紹介「健康診断とがん」

　　　　  地域健診室　髙木 茂

（講演） がん総合的診療チームの紹介「がん相談支援センター」

　　　 　 がん相談支援センター　福島 大志

（講演） がん総合的診療チームの紹介「積極的ながんリハビリ」

　　　 　 リハビリテーション科　上野 高弘

（講演） 胆道がん・膵がんを知ろう！「疫学・予防から早期発見まで」

　　　　  外科　石河 隆敏

（講演） 胆道がん・膵がんの診断・治療「内視鏡診断と治療」

　　　　  消化器内科　本原 利彦

（講演） 胆道がん・膵がんの診断・治療「外科治療」

 　　　 　外科　増田 稔郎

（講演） 胆道がん・膵がんの診断・治療「最新の薬物療法」

　　　　  腫瘍内科　宮本 英明

（講演） 胆道がん・膵がんの緩和ケア「緩和ケア病棟のご紹介」

　　　　  緩和ケア病棟　江藤 千鶴

（まとめ） 別府病院事業管理者

（会場）

（山鹿市民交流センターロビー）

城北高等学校　看護科と看護専攻科の生徒さんと明治安田生命による健康チェック

（山鹿市民交流センターロビー）相談（質問）コーナー

（山鹿市民交流センターロビー）講師、スタッフ一同