がん総合的医療チーム

がん患者の栄養療法

がん患者とのかかわり方

 当院では、管理栄養士の病棟担当制を取り入れており、日々ミールラウンドを実施しています。NST(栄養サポートチーム)活動にも取り組み、多職種での食事支援に努めているところです。

 また、がん患者においてもベッドサイドでの摂取状況の確認、嗜好等の聞き取りを行い、摂取量の確保に向けて食事内容の調整や食事指導を行っています。
 例えば、胃がんなどの消化器疾患においては、術後の食事における留意点(消化のよい食品や消化しにくい食品の確認、調理法のポイント、食事の摂り方について等)を説明し、退院後の食事支援につながるよう介入しています。

がん疾患の特徴

 がんの経過は他の疾患に比べ、終末期になって急激に全身の機能が悪化することが特徴です(図1)。機能が高い期間ができるだけ長くなるように支援していくことが重要です。

図1

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がん患者と食事

 がん患者は病状の進行に伴い、体重減少、低栄養、消耗状態が進行していきますが、このような状態を「がん悪液質」と呼びます。多くの場合、食欲不振を合併しており、病期や症状に合わせた食事支援が必要となります。

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 悪液質の診断基準は明確ではありませんが、体重減少、特に筋肉量の減少が特徴的です。通常の飢餓による体重減少の場合は、筋肉量は維持されますが、これが悪液質と飢餓の異なる点です。

 前悪液質及び悪液質の段階では、栄養不良の悪化を遅らせる、改善させるために、通常の栄養量を投与します。
 不可逆的悪液質の段階では、代謝異常が高度になる終末期に向け、栄養投与 量を調整していきます(図2)。

図2

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EPCRC(European Palliative Care Research Collaborative)

上質な緩和ケアの提供を目的とし、欧州連合の研究・技術枠組み計画に関 連して設立された国際協力プロジェクト

 当院では、食欲低下された方向けに「さわやか食」の提供を行ってい ます。汁物、味ご飯へのメニュー置き換えや、お漬け物を添えたり塩 分付加の調整をしている食事です。併せて個別に食事の内容調整も行っていきます。緩和ケア病棟のイベントではデザートの提供も行っております。

 また、NSTではサルコペニアについても取り組んでいるところです。

サルコペニア

筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態

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