がん総合的医療チーム

がんの病理診断:病理医

 病理診断は、がんの治療方針あるいは手術後の方針を決めるための最終診断を行います。すなわち、「病気は腫瘍なのか、炎症なのか、それ以外なのか?」「腫瘍であれば、良性なのか、悪性なのか?」「悪性腫瘍であれば、早期なのか、進行期なのか?」「手術後であれば、がん細胞は完全に取りきれているのか?」「リンパ節などに、がんが転移しているかどうか?」「今回のがんは、新薬が効くタイプなのか?」などなど、 治療の決め手となる重要な情報を臨床科に提供致します。
 このような病理診断は、主に顕微鏡を使った形態観察により病理医が行います。病理医は「がん医療」において、その根幹に関わる重要な役割を担っていると言えます(図1)。しかしながら、この病理医の慢性的な人手不足が全国的に問題となっております。特に地方の病理医不足は深刻であり、熊本県でも病理診断を担当する専門医数は県内でわずか27名であり(2019年1月時点)、特に熊本市外では、ほとんどの病院において常勤の病理医が不在になっております。

(図1)がん医療における病理医の役割

図

山鹿市民医療センターにおきましても、常勤病理医が不在の状態になっておりました。当院におけるがん医療の向上を目指し、2018年より熊本大学機能病理学分野および細胞病理学分野と連携し、熊本大学に所属する病理専門医による病理学検査を 行う体制を構築致しました。さらに、熊本大学細胞病理学分野に所属する2名の病理専門医(図2)が定期的に当院に来院し、キャンサーボードをはじめとする様々なカンファレンスや病理診断を担当する体制を整え、2019年より運用を開始致しました。
 鹿本医療圏のがん医療をさらに発展していくためにも、中核病院である山鹿市民医療センターと熊本大学が緊密に協力し、病理診断体制のさらなる向上を目指していく必要があると考えます。今後ともご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願い申し上げます。

(図2)熊本大学細胞病理学分野に所属する病理専門医

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菰原 義弘 Komohara Yoshihiro(医師、医学博士)

【現職】
熊本大学大学院生命科学研究部細胞病理学 准教授
熊本大学医学部附属病院 非常勤医師
【資格】
病理専門医、病理専門医研修指導医、死体解剖資格
【所属学会】
日本病理学会、日本癌学会、日本リンパ網内系学会、
日本臨床細胞診学会、マクロファージ分子細胞生物学研究会
日本臨床分子形態学会、日本肉腫学会、日本樹状細胞研究会、
日本神経病理学会、日本がん免疫学会

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大西 絋二 Ohnishi Koji(医師、医学博士)

【現職】
熊本大学大学院生命科学研究部細胞病理学 助教
熊本大学医学部附属病院 非常勤医師
【資格】
病理専門医、細胞診専門医、病理専門医研修指導医、死体解剖資格
【所属学会】
日本病理学会、日本臨床細胞診学会、日本がん免疫学会
日本免疫学会、日本リンパ網内系学会、
マクロファージ分子細胞生物学研究会

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